EMI抑制支援ツール DEMITASNX

 

 

EMI (Electro Magnetic Interference / 電磁妨害) を設計段階で把握することにより、
  部品実装後に発生する
EMI問題を激減させます。

 

DEMITASNXは、プリント基板から発生する不要電磁放射を抑制するためのツールで、配線前の部品配置段階でも配線後を想定して最適な部品配置の検討をサポートします。
また、キャパシタの位置を配慮した解析を行うことによって、電源とGND間に発生する共振を抑制します。

設計の初期段階において不要電磁放射の原因を削減することにより、試作後の対策時間や試作回数を減少し大幅なコスト削減をはかることができます。

 

機能1: EMIチェック機能 

DEMITASNX はプリント基板の設計データ(*2)を用いて、EMI の原因となる項目を自動的にチェックします。
チェック項目は従来から蓄積された
EMI 設計に関する技術や知識に最新の研究結果も加えて理論的に裏づけされた効果的な項目を厳選しました。
更にチェック項目に設定する閾値は、理論と実測による検証結果を元に最適な値を標準設定として提供しております。(閾値を変更することも可能です)

*2 DK-MAGIC以外にも国内外のPCBCADシステムのファイルが読み込めます。

 

 

チェック項目

配線長チェック 放射電界チェック
ビア数チェック SGパターン有無チェック
GVプレーンまたぎチェック SGパターン・ビア間隔チェック
リターン・パス不連続チェック プレーン外周チェック
基板端チェック フィルタ・チェック
  デカップリング・キャパシタ・チェック

 

使ってみました
MAGICのSimOutでDEMITASNX用のDSNファイルを作成します。
基板の電源・GND層をEMI対策を考慮した構成にしました。
信号線の直下の層にリターン回路を想定しました。例:1と3層のリターンは2層のプレーンとします。
CLK等の周波数が高い配線はガードを施します。
さて配線が終了して 
DEMITASNXで解析してみると、マイナスポイントの多い順にエラーがたくさん出ます。配線時に考慮したはずが・・・さすが機械です。
バスライン等で配線長が予想外に長いモノ。アンテナになってしまうガードライン。GNDプレーン外周のGNDVIAが不足。ガードラインが不完全。リターン回路のはずのプレーン層が別れてしまっている・・・・・など個々に指示された対処方法を参考に修正していくと、マイナスポイントがどんどん下がっていきます。
苦労して配線したパターンの変更も、人間に指示されると腹が立ちますが、機械の数値相手では、ナルホドと次回の参考になります。
回路設計者とパターン設計者の間のコミュニケーションツールでもあります。
ノイズ対策の知識があり、可能な対策を盛り込んでも不安なのです。完成度が数値で示されるわけではありません。そんな時に、ここまで安心できるツールはありません。
部品レイアウト時に、使えば更に効果的です。

 

EMIチェック機能
EMI実測
DEMITASNXを用いた設計はVCCI線の下です。

 

 

 

機能2: 電源−GNDプレーン共振解析機能

電源−GNDプレーン間に共振が発生すると不要電磁放射が増大します。
電源−GNDプレーン共振解析機能は、プレーン形状と電源−GNDプレーン間のキャパシタをモデル化し、回路シミュレーション・ツールを用いて解析を行います。
この機能では電源−GNDプレーン間の共振の大きさをプリント基板上にグラデーション表示します。

 

電源−GNDプレーン

共振解析機能